サステナブルフードっておいしいの?環境に優しい食品をご紹介!

2025.01.24

みなさんは、サステナブルフードというものをご存知でしょうか?最近よく聞く「サステナブル」という言葉だから、環境にやさしいのかな?などなど聞き覚えのある言葉だけど内容があまりわからないという方も多いのではないでしょうか。

企業の取り組みでも増えている食品ロス改善などに関連してくるワードなので、営業マンなどアイスブレークの話のネタとしてもぜひぜひ把握しておきたいところ。本記事では、サステナブルフードについて注目されている理由や代表的な商品などのご紹介などを徹底的にご紹介いたします。サステナブルフードの理解を含めて話の引き出しを増やしちゃいましょう!

サステナブルフードとは?

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サステナブルフードとは、簡潔にまとめると「環境や社会に配慮した持続可能な食品」です。直訳すると持続可能な食品となりますが、近年では環境や社会問題に焦点をあて、環境(海や土壌)・社会や経済(生産者の人権や生活)に配慮した食品ということを示しております。

食べ物を指す言葉として使われるのが一般的ではありますが、食品の生産・加工・流通の仕組み自体を指していたり、消費のあり方を含めた大きな概念として使用される場合のある言葉でもあります。

サステナブルとSDGsの違いとは

同じような話の時に、でてくるサステナブルとSDGs。両者の違いを結論から話すと「具体的な目標設定やターゲット層があるかないか」です。サステナブルは、「世界全体で、美しい地球や私たちの生活を保ち続けるための設計や仕組みを考えること」に対してSDGsは、「2030年を達成年限とした持続可能な世界を実現するための国際目標」です。

上記のことから、考え方といった概念など広範囲を指すのが「サステナブル」、世界中の人々に対しての具体的な目標設定が「SDGs」といえるでしょう。

サステナブルフードが注目される理由

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サステナブルフードの概要がわかったところで、こちらでは注目されている理由を3つにわけてご紹介いたします。

食品ロス(フードロス)

食品ロス(フードロス)聞き馴染みのある方もいるのではないでしょうか?食品ロスとは「本来食べられる状態なのに捨てられてしまう食品」という意味です。農林水産省によると日本の食品ロスの量は、472万トンにも及びます。(※2022年集計)472万トンの内訳は、事業系食品ロス量:236万トン・家庭系食品ロス:236万トンと同等数です。

2019年は570万トンであったので、100万トン近くのロス削減となりますがまだまだ高い数字です。食品ロスは、食べずに捨てていることと同じです。環境や資源を無駄にしているだけではなく、自分たちのお金も無駄にしています。家庭系食品ロスの原因は主に3つで、直接廃棄(買いすぎ、長持ちしない保存方法) 食べ残し・作りすぎ(好き嫌いや冷蔵庫に放置) 過剰除去(過度な健康志向、皮やヘタの取りすぎ)となっています。家庭からできる食品ロス対策をぜひ心がけてみましょう。

人口増加における食料問題

現在、世界人口推計2024年版 要旨によると世界の人口は82億人です(2024年現在)。2080年には、103億人でピークに達する見込みと発表されました。今後も人口が増加する見込みの中で起こるのは食料分配の偏りです。いまだに飢餓に苦しんでいる人が数億人いるといわれています。その理由として、食料が先進国に集中しているのが原因の1つといわれています。

穀物を例にあげると、世界人口に対して必要な量をカバーできているのに家畜や養殖魚の餌として約40%分を使用しているため、適切な分配がされていなく偏りがでてしまっています。このような食料の偏りをなくし、人口増加にも対応ができる観点からサステナブルフードが注目されています。

食肉における環境破壊

食肉と環境破壊がつながるのかと感じている方も多いのではないでしょうか?工業型畜産という効率を重視して、工業的にお肉を生産するシステムです。豊かになった先進国が安く美味しい肉を大量に求めるようになったことで生まれたこのシステムは環境負荷が高いとされ、問題視されています。

また、家畜は飼料の生産や排泄物の処理、加工処理などの工程で大量のエネルギーが使われているために家畜は温室効果ガスを大量に排出することも原因とされています。

サステナブルフードをご紹介!

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こちらでは、代表的なサステナブルフードをご紹介いたします。参考にしてぜひ自分の食生活に取り入れてみましょう。

代替肉

代替肉とは、動物由来の肉を使用せず、小麦や豆などの植物由来のものを使用して肉のような食感を再現した食品です。動物性の脂質がなく、食物繊維も豊富なことから健康にもよいと言われています。
代替肉を取り入れて畜産肉の生産を減らすことで、食肉における環境破壊で述べた温室効果ガスの排出量を抑えることができ温暖化防止にも繋がります。

代替肉で代表的なものは、大豆ミートです。大豆たんぱく質を主原料とした植物性の代替肉で食物繊維や大豆イソフラボンなど、お肌にも嬉しい成分が含まれています。

オーガニック食品

オーガニック食品は有機栽培の食品を指し、化学農薬や化学肥料を一切使用せずに作られたものです。化学農薬を使用しないため土壌や生産者にも優しく、消費者も健康に良いのがオーガニック食品のメリットです。オーガニック食品を選ぶ際には、有機JASマーク(有機栽培で作られた食品を証明するもの)がある商品を選びましょう。

昆虫食

食用昆虫を食材として利用することを昆虫食と言います。最近はタンパク質やミネラルなどの栄養価が高いということで注目されていますが、サステナブルフードとしても注目されています。昆虫は家畜に比べて、飼育に必要な水や土地・餌などが少なくて済むメリットがあります。また、飼育の際の温室効果が少ないという点も持続可能な食料源のポイントです。

フェアトレード食品

フェアトレード食品とは発展途上国で働く労働者の生活や労働環境の改善のために、正当な価格で取引された食品です。購入することで労働者への支援ができる食品となります。代表的な食品は、コーヒー豆やチョコレート・はちみつ・ナッツ・スパイス・バナナなどが挙げられます。

サステナブルシーフード

サステナブルシーフードとは、MSC認証(水産資源と環境に配慮した漁業で獲られた天然の水産物の証)を取得した水産物や、植物性の水産物を指す言葉です。過剰漁獲により水産資源は減少の一方、水産物の消費量は増加傾向です。海を守るためには、漁獲量の適切な管理が必要なのでサステナブルシーフードが注目されています。

ジビエ

ジビエは、シカやイノシシなどの狩猟で狩られた野生珍獣の肉を指します。ローカルフードなので食品輸送に伴う環境負荷も少ないことや農作物を食べてしまう有害な野生鳥獣の個体数を減らすため、農業被害の防止にも役立ちます。またジビエの利用は狩猟者の収入源にもなるため、地域経済の活性化にもつながることなどジビエはあらゆる面でサステナブルフードとしての強みがあります。

プラントベースフード

プラントベースフードは、植物由来の原料で作られた食品です。植物由来のため、卵・乳製品アレルギーをもっている人やヴィーガンの人でも食べられるのが特徴です。プラントベースフードは、動物性由来よりも生産時の環境負荷が低いこともポイントです。プラントベースフードは、プラントベースチーズやプラントベースミルク、プラントベースエッグ、プラントベースシーフードなどが代表的な食品です。

サステナブルフードを見分けるためには?

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サステナブルフードと判断するためには、ある一定の基準をクリアすると与えられる認証マークが判断基準となります。ここでは4つの認証マークをご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

有機JASマーク

有機JASマークは、農薬や化学肥料などの化学薬品が不使用の食品を示すものです。第三者機関がJAS規格に適合した生産がされているかを検査して判断します。主に農産物や加工食品、飼料、畜産物、藻類が多く、認証された事業者のみ有機JASマークをつけることができます。

有機JASマークの認証がないと、「有機」「オーガニック」というワードをつけることが禁止されているので該当ワードと認証マークがしっかりあるか確認しましょう。

MSC「海のエコラベル」

MSC「海のエコラベル」は、過剰漁業の根絶を目的とした認証マークです。持続可能な漁業で獲られた水産物に与えられるマークで、資源の持続可能性・漁業が生態系に与える影響・漁業の管理システムの3つの原則からある要求要綱を満たす必要があります。

国際フェアトレード認証

国際フェアトレード認証は、開発途上国の小規模生産者や労働者への労働環境の保護や生活水準の向上・自立を目的としている認証マークです。労働者の権利保護・公正な取引・環境保全などの基準を、国際フェアトレードラベル機構が定めクリアした食品のみ表示がOKとされています。

レインフォレスト・アライアンス認証

レインフォレスト・アライアンス認証は、森林保護・労働者の人権尊重・気候危機への緩和と適応など、厳しい基準要件を満たす認証農園で生産された作物に与えられる認証マークです。コーヒーやチョコレート、バナナなどにこのマークが見られることがあります。

日本におけるサステナブルフードの取り組み

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日本でもサステナブルフードを取り組んでいる企業・商品がありますので、ご紹介いたします。

スマート米

世界初のピンポイント農薬散布テクノロジーをはじめとした農業×ITソリューションズを展開している、株式会社オプティムが全国の生産者と協力して栽培している米が「スマート米」です。AIやドローンを使用し、ピンポイントで農薬を散布することで農薬使用を最小限することを成功。環境・生産者・消費者の全てに優しいお米です。協力団体・農家もどんどん増えていきスマート米生産が拡大しています。

イオン

イオンは、肉・乳製品・白米・小麦などを植物性の素材に置き換えた「Vegetive(ベジティブ)」というシリーズを展開しています。大豆からつくったミンチ素材やハンバーグをはじめ、乳製品を使わないプリンやヨーグルト、ひよこ豆と玄米からつくったパスタなどを販売しています。

Sustainable Food Museum

Sustainable Food Museumは、フードテック領域のスタートアップをはじめ、様々な企業の新たなアイデアやサービスを展示・紹介できる体験型ミュージアムです。日本以外にもマレーシアやシンガポールなどの企業が展開しているサステナブルフードを知ることができ、出張ケータリングも可能です。

環境省食堂(プラントベースメニュー)

環境省食堂は、2021年から大豆ミートなどを使用した「プラントベースメニュー」が導入されました。植物性素材100%の素材を使用した中華やカレー、大豆ミートには珍しい蒸し料理なども提供されています。また、環境省は食べきれなかった食品を自己責任で持ち帰る「mottECO」(もってこ)を推奨し、サステナブルな食生活に率先して取り組んでいます。

今回は、サステナブルフードについてご紹介いたしました。サステナブルフードを選ぶことは社会貢献のつながります。自宅でできることから行うことも1つの社会貢献です。国内外で進んでいるサステナブルフードについて知識を深め、取り入れていきサステナブルな社会をみんなで実現していきましょう。

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